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今年(2016年)、古川宇宙飛行士から数えて5人目となる日本人宇宙飛行士との交信イベントを行った。なお、今年は日本宇宙少年団の交信イベント(スペースキッズプラットフォーム2016)もあり、1年間に2回の交信イベントを実施したことになる。 昨年(2015年)、名古屋市科学館をメイン会場で行った油井宇宙飛行士との交信では、全国7会場を接続したが、今回は札幌、東京、福岡と3大都市を結んでの開催となり、これまでとはかなり異った。 実は、今回は宇宙飛行士との交信イベントが発端ではなく、東京を中心とした複数都市・多地点を接続してのトークショーを実施することが、当初の基本プランだった。これを進めていく途中で大西宇宙飛行士の交信イベントの公募があり、これに採択された結果、トークショーとISSとの交信イベントを合体させて生まれたのが、今回の事業となる。スタートから本番まで半年以上、途中、様々な事態に直面しつつも、記憶に残る最高に楽しいイベントだった。 >>詳細はこちら (当イベントのために特別に大西宇宙飛行士がISSにて撮影した貴重な映像も公開中)

4回目の国際宇宙ステーション交信イベント

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2015年11月11日付中日新聞より 2015年11月、国際宇宙ステーションに長期滞在中の油井宇宙飛行士との交信イベントを企画・運営した。 これまで2011年の古川宇宙飛行士にはじまり、星出宇宙飛行士、若田宇宙飛行士と3回交信イベントを運営してきた。過去3回は主催が日本宇宙少年団だったが、今回は名古屋市科学館が主催。同館は全国ナンバーワンの集客数を誇り、ギネス認定の世界最大級プラネタリウム「ブラザーアース」がある。交信イベントはここをメイン会場として全国7カ所(名古屋、釧路、郡山、東京、伊丹、明石、倉敷)のプラネタリウムをウェブ会議システムで接続して開催した。 各会場の担当者の宇宙・天文に対する深い知識はもちろん、オリジナリティ豊かなプログラム、スムーズな進行、運営などのおかげで、とても充実した事業となった。また、これらを無事、行えたのは「ブラザーアース」のネーミングライツを持ち、名古屋に拠点を置くグローバル企業、ブラザー工業株式会社の協力があればこそ。 7つの会場を接続したウェブ会議システムは、同社のOmniJoinというサービスを使わせていただいた。今回で2回目だが、安定した画像と音声、使いやすいメニューのおかげでスムーズな進行・運営を実現するには不可欠なシステムで、しかも専門の技術者からアドバイスも頂けるのでとても助かった。 年初、JAXAで国際宇宙ステーションとの交信イベントの公募が始まり、採択決定から本番実施まで、ほぼ1年がかりのイベントだった。その間、東京・名古屋間を8回往復、釧路から倉敷までの全会場のロケハンなど、事前準備はいつもながらに大変ではありつつも、また一つ、得難い経験をさせて頂いた。 当日はメイン会場から6会場と連絡を取りつつ、国際宇宙ステーションとの交信開始に向けて調整を進めていく。毎度のことながら、NASAの管制室と繋がる瞬間までの緊張、そして無重力空間にいる日本人宇宙飛行士の姿が眼前のスクリーンに映し出された瞬間の感動は言葉では表現できない。無事に終わった後の達成感やら感動やら、1年間の苦労が報われた思いがした。 (接続までの緊張の瞬間、ひたすら確認作業に追われる)

空気ロケット

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    <子ども対象の宇宙イベント実施> 親子で参加する「ロケット」「宇宙食」をテーマにしたセミナー、 空気ロケット体験イベントを企画、運営。 セミナーでは日本宇宙少年団の小島さんに協力を依頼した。さらに 2011年に実施した国際宇宙ステーションとの交信イベントに向けて 株式会社ダイナモピクチャーズに開発協力を依頼した「ドッキー」 も起用、セミナーを盛り上げた。 ■ドッキー/オープニング登場 ■ドッキー/ポーズ ■ドッキー/退場 空気ロケットのテーマは火星着陸。本体に空気が溜め込まれ、上手 にタイミングを合わせて発射レバーを操作・発射させると、空中で ロケット本体から着陸船が切り離される。同時に本体に収納された パラシュートが開き、無事、火星に着陸する、というストーリー。 きわめてシンプルな流れだが、実現は意外に困難だった。 <都内小学校の体育館にて発射角度の調整> 垂直方向へのロケット打ち上げとは異なり、斜め方向へ飛ばす 場合、着陸船・パラシュートを本体から切り離すための特殊な 仕組みが要求される。同時に、この機能を作動させるためには 発射角度を微妙に調節する必要がある。 友人Y氏のご紹介で都内小学校の体育館を使用する許可を頂き テスト用ロケットであるスケルトンモデルで打ち上げの実験を 実施。この際、飛行想定距離は約6.5m。0.65気圧に設定。 本番では距離を10m、0.85気圧を予定。 <試作機「JM01J」、火星に無事着陸> 本番会場の天井には空調機吹き出し口があり、ここからは かなり強めの空調冷気が吹き下ろされている。そのために 空気圧を上げすぎると、予期しない方向にロケットが飛び 観客に衝突するなどのトラブルとなる危険がある。よって、 空気圧を一定に保ちながら、着陸船・パラシュートの離脱 が可能な条件(発射角度、空気圧設定)を見つけるまでが かなり困難だった。これは事前に予想出来なかった。 試射の際、発射された本体から切り離された着陸船は常に 本体よりも遠くまで飛んでいたが、本番会場では例外無く 着陸船は本体の手前に落下していた。切り離された瞬間に 開いたパラシュートが、天井からの風圧を受けているため これは仕方ない結果だった。 当初の想定だった0.85気圧で打ち上げても、飛行距離 は6m〜8m程度。テスト中、発射角度を多少上げた際に 天井(高さ7m)ギリギリまで届き、ちょっと焦る。 角度を下げると着陸船・パラシュートの離脱に失敗する。 屋内で斜め角度へのロケット発射で着陸船・パラシュート を切り離すことの難しさを再認識させられた。

安全のコスト

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今年(2014年)は年明けからの3ヶ月間に6回、東京・長崎を往復した。午前中に羽田を発つ場合、長崎空港行きは50番台、または70番台のゲートから搭乗することが多い。70番台ゲートは最近、増設された。その72番ゲートの待ち合いの横に寿司屋がある。当然、寿司屋には包丁がある。乗客がセキュリティゲートを通過する際、刃物類の持ち込みは厳禁。では、店舗はどうなるか。上述の寿司屋で尋ねたところ、すべての包丁にはワイヤと鍵がつけられていた。毎日、閉店時には包丁を洗浄すると当時に、鍵をかけて収納するとのこと。(左の写真・包丁の柄に注意) 民法上ではいわゆる善管注意義務(善良な管理者としての注意義務)があるが、空港のような特殊な環境の場合、その安全管理の煩雑さは想像に難くない。社会の安全が保たれ、当たり前に生活している陰には、莫大な目に見えないコストがかかっている。

宇宙のならず者

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2012年2月、スイス連邦ローザンヌ工科大学宇宙センターが地球の衛星軌道上を周回する人工衛星の破片、いわゆる「宇宙ゴミ」を掃除するプロジェクト発表のニュースが流れた。 いつもお世話になっている宇宙関係の専門の方にお聞きしたところ、スイスでは「ゴミに近づく技術」、ランデブードッキング技術がいまだ完成しておらず、実現はかなり困難だろうと予測されていた。最近、話題になった映画「ゼロ・グラビティ」でも宇宙ゴミによるトラブルからストーリーが始まっている。冒頭のスイスは2015年をめどに回収用の小型衛星ロボットの1号機の打ち上げを目指すと報道されたが、なんとか成功してほしい。 地上でも、放射性物質を含んだゴミ処理が問題となっている。こちらも深刻な問題ではあるが、すくなくとも、それらは一カ所にじっとして動き回ることはないし、秒速数キロという高速で相手かまわず当たり散らすような不届き者ではない。このような無法者がロケットに衝突するリスクが現実化する事態は、将来の宇宙開発にとって憂慮すべき大問題なのだろう。 ちなみに、2次元世界の地上では「ごみ収集」や「修理」は比較的容易だが、3次元の宇宙空間では、まったく話しが変わる。飛んでいる衛星の軌道が違えば、大量の燃料が必要となり、しかも同じ軌道にあっても近づくためには、直線で近づけず、上下運動をしながら接近する技術が不可欠らしい。 さらには、無重力空間で物体を捕捉した場合、相手の質量の影響による振動が発生して、これを制御する技術も必要になるとのこと。なるほど、もしも宇宙ゴミを捕まえた衛星本人が制御不能となれば、結局、ミイラ取りがミイラになるわけで、何の為に莫大な費用を掛けて宇宙まで出かけて行くのか、まるで笑えない話しになってしまう。 フロンティアを目指すロマンは素晴らしいが、その実現は一朝一夕ではない。幾度にもわたる実験と結果データの解析やら検証など、気の遠くなる作業の積み重ねが必要だろう。しかし、だからこそ、成功の喜びも大きいに違いない。

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