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ゼロからつくる

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阿刀田高さんという作家の方が自著のなかで、小説の書き方を紹介されていた。必要な要素は3つ、〝視点、切り口、リアリティ〟であると。 これは企画作りにも適用できる。まず、基本的な与件として、企画には目的がある。旅に例えるならば、誰の視点で、なにを何の為に、どのように語るか。無限にある最終地点までのプロセスに、どのようなキャスト、セリフ、演出を練り込んでいくか、そのストーリーが企画となる。 ところが、実際に動いてみると、地図には無かった沼地があり、予想しない障害に遭遇したりする。まさに想定外のことで溢れているのが現実。 後にも先にも進めない事態に陥ったときに「視点」がブレると、何のためにやっていたのか、分からなくなる。「切り口」が無いと、味わいのない、どこにでもありそうな凡庸な企画になる。そして「リアリティ」が欠如すると、企画そのものの説得力が失われ、その結果、もはやそれは「仕事」ではなくなる。これらすべてをクリアして、尚且つ、しかるべき利益を確保する。 何もない状態から何かを作りだすことを仕事にしていくなんてことは、余程の好き者でなければ、やってられない(と思う)。

仕事としてのイベント

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人が介在しないネットワークでの処理が進化した昨今、時間と場を共有できるイベントというコミュニケーション手法にはそれなりに効果がある。いわゆる「手作り」とは異なるビジネスとしてのイベントの場合、コストとパフォーマンスのバランスを最適化することが最重要課題となる。(「手作り」は当事者たちの自己満足と自己犠牲ですべてが解決する) ビジネスとしてのイベントの場合、出演者のギャラは初期条件として折り込み済みで、関係制作物も状況に合わせて調整できる(ケースが多い)。全体コストにもっとも影響を与えるのは会場の選定だ。どれほど使用料が安くても、極端な場合、無料で使用出来たとしても、付帯設備がまったく貧弱な場合が最悪だ。演出効果をそれなりに高めるとなると、必然的に持ち込み機材とオペレーションのコストが必要となる。それらの調整と確認が煩雑になり、事前の作業コストが追加となる分だけ、全体コストは膨れ上がる。使いやすい会場を確保することこそ、実施コストを抑えるための最善策となる。 ただし、使いやすく使用料もリーズナブルな会場は人気があり、早めの確保が必須ではあるが、これがなかなか難しい。予算と実施内容は、ギリギリまで決まらないのが現実。そこで、いかにコストを抑えつつ、最大限の効果を生むか。かくして、この不条理との知恵比べは続く。 ※)この場合の不条理とは〝人生に意義と希望が見出せない〟ではなく、たんに〝厳しい〟という意味。

為替リスク

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  海外(ヨーロッパ)絡みの仕事で、昨年の春頃に見積もりを依頼された。2週間、とあるイベント会場にてフランス食品の試食会とセミナーを実施した場合、会場の装飾、備品関係の費用がざっくり知りたいとのこと。概算を提示して、こちらもすっかり忘れていたところ、昨年末に突然、これを具体化したいので、至急、詳細見積もりが欲しい、とのこと。しかも、提示されたフランス語の要望書によれば、先方は(当然ながら)ユーロ換算で予算化している。当時のレートでは1ユーロが114円前後。現在は100円前後で円高が進む。(2012年2月初旬時点) 為替リスクの怖さをつくづく思い知らされた。とは言え、こちらも今さら質を落とせない。かくして、コストとパフォーマンスの知恵比べが始まる。